中間試験について

• 日時： １月３１日 08:40〜09:55 場所： 3A202
• 講義で扱った内容：
  • 経済学とマクロvsミクロ
  • 基本概念： 総生産量、部門統合、違う財の統合、付加価値、価格指数、 経済循環、経済成長、失業率、稼働率、減価償却、など
  • 計算： GDP、GDPデフレータ、CPI、PIM
• 教科書
  • 背景：第１章〜第4章。基本概念は要約と結論を読んでよい
  • 所得の測定：第５章
  • （生計費：第6章は中間試験後に説明）
  • 経済成長：第7章

経済全体の循環

• 会計上に生産と所得の恒等式が成り立つ
• 「物」の循環にたいして「価値」の循環が逆に流れる
  • 物は、家計から企業へ労働・資本、企業から家計へグッズ
  • 価値は企業から家計へ賃金・利潤、家計から企業へ収入
  • 中間財は、企業と企業の間に流れるので、次の図では見えません

経済全体の循環

フローの恒等式

• 市場の働きにより賃金と労働の価値は等しい
• 反時計回りの価値循環はどこで量っても同じ
• 分析には便利ですが、「自然法則」ではなく、会計法で作った恒等式

経済の業績を評価したいとき?

• 総生産量（または国民所得）はある意味で経済の業績だ。しかし、どう評価すべき（よい業績、わるい業績）？
  • 高い生産（所得）の基準が必要
• 可能な生産（所得）と実際の生産（所得）の比較
• 生産量の制限を決める要因
  • 労働（大体人口）と資本（両方ともストックで、生産に使われているのがそのサービスのフロー）
  • 中間財や天然資源は労働と資本で必要だけの分を作るので制限にならない

生産関数

• 一定の労働力と（物理的）資本があれば、最大な生産量を生成する
• 式： Y = F(K,L) ただし、 Y = 総生産量、 K = 資本ストック、 L = 労働力
• 資本ストックと労働力を測らなければならない
• 本当に使える？
  • ミクロ経済学では企業の利潤最大化問題で使われて、いろな価格の定めにかかわる
  • しかし、マクロでは「最高責任者」（CEO）はいないので「最適化」には意味がない
  • 後で理論で使うが、製作にあまり関係ない
  • 逆に投入資源が興味深い：（労働の）失業率と雇用、（資本の）稼働率

労働者とは？

• ３つの課題
  • 人口を「労働者」と「非労働者」に分ける
  • 労働者を「雇用者」と「失業者」に分ける
  • 雇用者の労働時間を計る
• 失業という現象がある、いや、中心的である、ので雇用者を数えることは足りない；働くつもりで働けない人は「労働者」としなければならない
  • これで「使える労働」が分かって可能な生産量は予測できる

実際の計測

• 労働行動に特化した調査がいる
  • 人口は「国民調査」で計るが、経済統計は頻繁に計りたい
• 頻繁でサンプル法を使う
• 家計単位

家計の構造

• メンバーのリスト
• 各メンバーの性別、年齢、経済的な役割（労働、非労働）
  • 労働者：どんな仕事、失業者
  • 非労働者：幼稚、学生、主婦、定年後、障害者、その他
• 失業者と非労働者の区別
  • 基本的に「働きたい人」は労働者
    • もちろん雇われた人は労働者：学生、主婦、老後でも
    • 普通に非労働者でも、仕事ができる人は多い
  • 経済学と失業保険の基準が違う
  • 国と国の基準が違う
    • 例：アメリカでは「働きたい」主婦は労働者、日本ではそうでない
    • アメリカの基準で日本の失業率をはかると２倍ぐらい膨らむでしょう

労働量

• 労働量は時間ではかる
• 労働量は家計調査で確認するが、基本は会社雇用情勢調査ではかる
  • より正確
  • 賃金の計測と合う
  • 会社の活動別統計
• 売りに出ないセールスマンは100%雇用者？
  • 失業率も労働時間ではかることが望ましい
  • こんな基準を使う国はまだない

資本

• 生産されて積み上げた生産要素
• 問題点
  • 機械と工場などを数えて達すことは困難（たくさんの生産者は正確な会計をしない）
  • 質（効率性、壊れた物、技術的に古い物など）はほとんどはかっていない
• 別の方法：永代在庫法（perpetual inventory method/PIM）
  • 毎年の投資財の売上げを前年度の資本ストックに達して、減価償却を引く
  • 必ずN導入してから年目まで交換する仮定で、N年分の記録があれば現在使用量は計算できるまたは
  • 経済成長論でより簡単な計算： 投資額/(原価償却率＋労働量成長率)
• 労働の「失業率」と同じく、資本の「稼働率」がある

生産と成長

• 世界の国々を見るとお金持ちの国と貧乏な国がある
• お金持ちというと「札」を数えるではなく、生活水準
  • 分布が重なるが90%-ile対90%-ile、10%-ile対10%-ileの比較が明らか
  • 私だけではなく、公でも
• 国のレベルを「生産量」（GDP）ではかる
• 一人当りの生活水準が大事

一人当りの生産量

• 正しい表現は「労働単位あたり」
• 「生産性」という
• 国対国の比較は生産性の差を反映する
• なぜ差が出るか
  • 資本の量
  • 物理的資本 vs 人間的資本
  • 技術の差（組織、ビジネスメソドを含む）

生産性と成長

• 基本的なマクロモデル：ソローモデル
• 資本と労働による生産（GDPは中間財を含ない）： Y = F(K,L)
• Y を消費と投資に割り当て： I = sY, C = (1-s)Y
• K の動き： dK/dt = I - dK
• L の動き： dL/dt = nL したがって L = L(0)exp(nt)

CTRSと人口あたりの経済

• CRTS: F(aK,aL) = aF(K,L)
  • 従って F(K,L) = LF(K/L,1) = Lf(k)
• y = Y/L, k = K/L, などを定義して
• dk/dt = sf(k) - (n + d)k
• 定常状態： 0 = dk/dt
• その他の仮定

ソローモデルの解答

ソローモデルについて

• 一定のf,s,n,dを与えると定常状態は必ず存在する
• 製作で成業できるのはsだけ
• 必ず0 < s < 1。したがって、最大の k,y,c が存在する
  • ただし、人口が増えるほど K,Y,C が増える
• k を最大化すると y も最大。それには s = 1
• c を最大化するには f'(k) = n + d が必要条件。 0 < s < 1
• 結果として、ソローモデルでは平均個人効用には上限があり、今の貧乏を豊かにするためにお金持ちから取らなければならない
  • 「お金持ち」とはあなたです。
  • 唯一の方法は技術進歩

GDP：財としての使い道

• GDPの中身は財、つまり「グッヅ」とサービス（お米、大型計算機、テレビニュース）
• ４つ使用目的とその記号
  • 消費： C
  • 投資： I
  • 政府支出： G
  • 純輸出　＝　輸出　ー　輸入： NX
• 同じ財はいくつかの使い方がある：車は消費者、企業、政府、輸出のすべて
• Y = C + I + G + NX: 　恒等式（定義）
• これからの話に NX は関係ないので NX = 0 とする

GDPと個人所得

• ファイナンスでは、GDPが「お金」つまり所得である

• 簡単な考え方で企業の所得はない：株主に戻す

• 消費者が支出を

  • 消費： C
  • 貯蓄： S
  • 公共事業： G

  に配分する

• C + I + G = Y = C + S + G から S = I

  • 資本市場の均衡状態（投資の企業からの需要＝消費者からの供給）

• また、（国民）貯蓄 ＝ 民間貯蓄 ＋ 政府貯蓄

  S = Y - C - G = (Y - C - T) + (T - G)

  ただし、 T は租税を表す

貯蓄/投資の需要と供給

• ソローモデルで「資本を増やして人を豊かに」という政策が大事と分かる
• そこでどんな政策があるか？
  • 需要を増やす：たとえ、会社所得税率を引き下げる
  • 供給を増やす：たとえ、長期的な貯金を優遇
• 経済へどんな影響？

金融市場均衡

需要側へのインセンティブ

供給側へのインセンティブ

US債権残高歴史

日本債権残高歴史